
評価 B- ※エロゲランキング ランク外
(シナリオB 面白度B 演出C 絵B キャラB システムB 音楽A H度C プレー時間 普通)
作品名 機関幕末異聞 ラストキャバリエ (LAST CAVALIER)
メーカー名 キャラメルBOX
ジャンル 主人公が強い 主人公ボイスあり 女装主人公 歴史もの
ゲームディスク容量 1.78GB (ディスクレス可)
その他 演出強化パッチありp>
推奨攻略順 龍真&以庵 → 考 → 修理&彦斎 → 沙乃&一葉 → 歳 → 伊佐
※攻略難易度は中レベルです。
あらすじ
孤児であった主人公「沖田惣次郎」は近藤伊佐と土方歳に拾われ、試衛館で剣術を習いはじめます。
10年も経つと惣次郎は、天然理心流免許皆伝、試衛館の師範代まで昇格する実力まで成長しました。
徳川幕府の衰退が進行した1863年1月の幕末。京都守護職「松平容保」の号令により、京の治安維持を目的とした部隊が編成される事になりました。
その部隊は「瘴姫」(鬼瘴石に洗礼を受けた女人)のみで編成されます。
近藤伊佐率いる「試衛館」の門人達も京へ上れというお達しです。
土方歳「惣次郎、お前・・・女人になってくれ。」
沖田惣次郎「・・・は?」
1863年2月。惣次郎は「沖田 総紫」と変名し、女人として「新撰組」の一員となりました。
-これから自分達が一体誰と、そして何と闘うのか-
感想・レビュー
まず「機関幕末異聞 ラストキャバリエ」の感想を一言で表現すると「過度の期待をしなければ楽しめる作品」です。
女装ゲーの先駆者「キャラメルBOX」が作った女装もの美少女ゲーム。しかも歴史ものと聞けば、過度な期待をしてしまいますが・・・。この「ラストキャバリエ」は女装ゲーとしてはランキング外の内容です。むしろ歴史ものエロゲに重点を置いた作品です。
シナリオについての感想です。
この「ラストキャバリエ」は3つ柱により、シナリオが構成されています。
1つ目は坂本龍真が活躍するルート。2つ目は佐久間修理象山が活躍するルート。3つ目は土方歳、近藤伊佐の後日談です。但し3つ目の後日談は、あまり面白くないので、2つ目の修理&彦斎ルートまでが「ラストキャバリエ」の本筋だと考えて攻略する事をおすすめ致します。
シナリオの内容ですが、攻略ルートによっては、史実を極力守ってシナリオが展開するルートもあります。しかし題名にて幕末異聞と記してある通り、空想の史実にてシナリオが作られている部分も多数あります。
私の感想としては、史実と空想が上手く混ざっていて、シナリオは良く出来ていると思いました。ただ、主要キャラクターの死に様があまり重視されていないので、「忠臣蔵46+1」の様に感動する箇所はあまりありませんでした。
システム、音楽、演出の感想です。
システムはオートモードを継続しながら、左クリックでシナリオを進行出来ます。前選択肢へ戻る機能はありますが、次の選択肢へのジャンプ機能はありませんでした。
音楽ですが、OP曲「鳶飛戻天」はRitaさんです。BGMも場面と一致した曲がシナリオを盛り上げています。
演出についてですが、立ち絵が動きません。顔の表情は変わるのですが、一昔前のエロゲの様です。CG数は多くはありませんが、要所要所に必要なCGが展開されていたと思います。幕末ものなのでバトルシーンは多いのですが、期待しない方が良いと思います。
攻略ルートは全部で6つありますが、内容が同じでヒロインだけが変わるルートなどもあり、上述した様に実質は3つのシナリオから「ラストキャバリエ」は展開されています。
6つの攻略ルートの紹介及び感想です。「坂本龍真&岡田以庵」
人を斬らずして世の中を変える方法を模索している「坂本龍真」。
土佐藩士「武市端山」の指示にて人斬りを繰り返す「岡田以庵」。
幕府に雇われている総紫の三者三様の3人が、どの様に世の中を変えていくのでしょうか? 声優「花澤さくらさん」のPOPなセリフまわしが、龍真の性格に一致していてシナリオの長所を引き出しています。
「考」
島原の置屋「木津屋」に籍を置く「深雪大夫」。その腹違いの妹が考であります。姉「深雪」の紹介で新撰組屯所「翠紅館」の料理番となった「考」。総紫と親睦を深めていきます。
この攻略ルートの内容は考とはあまり関係ありません。
「佐久間修理象山&河上彦斎」
佐幕派だが幕府による封建制度を批判する「佐久間修理象山」。
攘夷派であり刀により異国に勝てると主張する「河上彦斎」。
史実では修理は意見の相違により暗殺される事になっていますが・・・。天皇をも動かす修理の行動力もあり、「ラストキャバリエ」では一番面白い攻略ルートです。
「原田沙乃&斎藤一葉」
試衛館の居候で宝蔵院流槍術の使い手である「原田沙乃」。
土方と近藤に助けられた恩から新撰組に参加した「斎藤一葉」。
シナリオは「修理&彦斎」ルートのコピペで、Hシーンのみ入れ替えたルートです。残念ながら「ラストキャバリエ」の評価を落としています。
「土方 歳」 新撰組 副長
喧嘩殺法で剣を人に教えるのが苦手です。その代わり新撰組では、隊編成、入隊希望者の面接、勘定方など多くの仕事を受け持っています。この攻略ルートは明治まで生き残った歳の生涯を描いています。エンディングは史実と異なります。
「近藤 伊佐」 新撰組 局長
伊佐は農民の出身で、剣術道場「試衛館」を切り盛りしています。
慶喜失脚後、流山にて新政府軍に捉えられ、処刑が決まった伊佐。江戸にて養生していた総紫は病床の体をふるって、板橋の刑場へ向かいます。
総合評価
上述した様に「ラストキャバリエ」は女装ゲーとしての魅力はありません。しかし歴史ものエロゲとして攻略すれば、まあまあ楽しめる作品だと思います。シナリオ、演出等、秀でた箇所があまり見受けられない作品で、歴史に興味がない人には退屈だと思います。キャラメルBOX作品だからと過度な期待をせず、歴史ものエロゲに興味がある人は攻略してみて下さい。

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最後まで「『ラストキャバリエ』感想・批評・攻略順」を読んで頂きまして、ありがとうございました。
